1. 運営についての基本的理解
(1)補習校とは
コロンバス日本語補習校(以下、補習校)は、在外教育施設に分類される学校です。日本国憲法第26条(教育の機会均等及び義務教育無償)が適用される日本の学校とは違います。そのため、補習校への入学は各家庭の意思次第となります。
また、補習校は日本の学校のように自治体や学校法人が運営・経営している訳ではありません。保護者を代表する理事会が運営を担当しています。しかしながら、その理事会だけで補習校の全ての活動を完結することはできません。そのため、保護者の皆様にも、『各種活動・委員会への積極的参画によるより良い補習校造り』へのご協力と『補習校の運営方針』に従って頂くことが必要です。
(2)補習校の運営
保護者の中から代表者をボランティアで募り、補習校運営のための理事会を構成しています。
令和5年度は、一般の保護者の中から14名の方に参画して頂き、文部科学省派遣の校長、副校長先生と合わせて16名で活動しています。借用校舎の交渉、教員の採用、地域や外部団体との交渉、イベントの準備等を行っています。
また、補習校の運営資金は、授業料収入、外務省・文部科学省補助、企業寄付(平成11年度からは近辺の日系企業全般にお願いしております)、個人寄付が主なものとなっています。
(3)保護者の役割分担・ボランティアが何故必要か?
本補習校は、幼児・児童・生徒数約370名(令和5年度4月現在)の大規模補習校であり、週1回の条件で補習校に来ていただいている教員だけでは、全ての実務運営に対応できません。
そのため、補習校での安全管理、教員への支援、学習環境の整備を含め、保護者の皆さんのご支援が必要となります。どうか、自分のお子さんの為だけでなく、補習校に通う全ての子供たちの為に、ご協力をよろしくお願いいたします。
(4)保護者の皆さんに理解しておいて頂きたいこと。
- 校舎の安定的確保: 借用校舎を大切に使用し、借用校のルールを守らないと補習校は存続出来ません。
児童、生徒だけでなく、教員、保護者も現地借用校のルールを守る必要があります。
- 本補習校の生徒数規模では、現地校の校舎借用が最も安全になります。
- 令和3年度9月に、WorthingtonからMarysvilleへ校舎を移転しています。(令和2年度4月から令和3年度8月まではオンライン授業を実施)
- 校舎借用をOKしてくれた教育委員会は近隣に無く、現在の校舎借用をOKしてくれたMarysville教育委員会(以下、MEVS)との関係を大事にしなければなりません。
- MEVSとの校舎借用契約は今のところ1年契約であり、長期保証されている訳ではありません。
- 借用校の先生または保護者から、備品や掲示物の破損等の苦情が出た場合、借用契約が保留される可能性があります。
- 過去には、借用校周辺の地域住民から路上駐車や道路の混雑などで苦情が出たこともあります。(その対策として1990年からスクールバスを利用するようになっています)
教員の安定的確保: 教員として働ける条件の人、希望者は限られており、皆で支えていく必要があります。
- 現地採用された教員の皆さんは、普段は学生・会社員・公務員・主婦をしています。
- 週1回、1日だけの授業との条件で採用していますが、熱意、崇高な志を持たれた方々です。
- 教員も一生懸命学びながら教えています。保護者の皆さんも教員を温かくご支援ください。
『共に学ぶ心』という本補習校の理念は、子供たち、教員、保護者である私たち、そして地域の方々が、力を合せて補習校を創り上げていき、その過程でそれぞれが大切な何かを学ぶことではないでしょうか。本年度も、保護者の皆様からの絶大なるご協力とご支援を、何卒よろしくお願いいたします。
2. 設立の趣旨
日本語補習授業校は、海外の現地校に通学する主に日本人の子女である幼児・児童・生徒が、再び日本国内の学校に編入した際にスムーズに適応できるよう、日本の基幹教科の基礎的基本的知識・技能 、および日本の学校文化を、日本語によって学習するために設立された教育施設である。したがって、コロンバス日本語補習校では
(1)日本の教科書で
(2)日本の教え方で
(3)日本の学校文化も含めて 教育を行う。
3. 運営理念
コロンバス日本語補習校は、保護者、日本政府、この地区の日系企業に支えられ、またダブリン市教育委員会、現地借用校並びに地域の方々の理解と協力に助けられ、運営されている私立の学校である。
すなわち、本校は理事会(運営委員会)が保護者に委託されて運営している、保護者立の学校である。理事会(運営委員会)は 設立の趣旨、目標に基づき、借用校等、地域との調和・協調をはかり、保護者、児童生徒の意思に沿って健全な運営を行うものである。
〇 運営目標
コロンバス日本語補習校の理事会(運営委員会)は、コロンバス日本語補習校に通う幼児・児童・生徒が、安全で高い質の教育を受けられるよう、環境を作るために全力を尽くす。
≪学校運営内容≫
(1) 校舎、教員の安定的確保
- 地域、現地教育委員会とのコミュニケーションの推進
- 理事会の施策に沿った予算の立案執行
(2) 幼児・児童・生徒の安全の確保
- 保護者による安全活動の推進・支援
- スクールバス運営の推進・支援
(3) 保護者活動の支援
- 教育支援を含めた保護者活動の推進・支援
≪学校運営中期方針≫
(1) 教員・校舎の確保
- 効果的な教員募集法の検討と実行
- 借用校長期借用検討
(2) 予算管理体制の再構築
- 予算執行の効果効率評価、保護者への説明の実施
- 予算執行ルールの見直し
- 中期予算見通しと対応策の検討
(3) 地域との交流の強化
- 現地校との交流推進(特にESLの教師と)
- 教育委員会、OSUとの定期的交流会の実施
- バスステーション借用校との交流強化(借用のお礼等々)
(4) 補習校倫理規定の策定と実施
地域に尊敬される補習校であるため、また子供たちの範となる大人でありつづけるために、教職員、保護者、理事を対象とした倫理規定の策定と運用を行う。
(5) 保護者活動の定着化
- 学級委員会活動の定着化
- 内容(学校活動、保護者活動)の見直しと定着
4. 運営組織図
5. 運営委員会(理事会)の構成 (R5.4~R6.3 / 14 名)
理事長 | 片伊木 正臣 | |
副理事長 | 竹迫 聡 | |
副理事長 | 出来 克之 | |
総 務 | 高橋 浩司 | |
総 務 | ヘス 孔美 | |
総 務(広報) | 島田 仁司 | |
総 務(安全/設備) | 籔木 泰宏 | |
総 務(安全/設備) | 星野 貴生 | |
教 務 | 寺井 孝彰 | |
教 務(図書) | 横手 貴之 | |
会 計 | 松田 省吾 | |
会 計 | 串田 有気 | |
行事・保護者 | 佐藤 健二 | |
バ ス | 小川 淳志 | |
校 長 | 高橋 弘悦(文部科学省派遣) | |
副校長 | 三浦 和博(文部科学省派遣) | |
R5年4月1日 現在 |
6. 運営委員会の活動
(1) コロンバス日本語補習校学校運営に関する必要事項について審議し決定する。実質的な最高決議機関であり、執行機関でもある。
(2) 原則として毎月1回理事長が招集し、理事会を開催する。
(3) 年1回、全ての保護者の招集による総会を開催し、活動状況を報告し、承認を得る。
(4) 以下の規約・規定を制定(及び改定)、運営に当たる。
- コロンバス日本語補習校定款
- コロンバス日本語補習校運営規約
- 教職員の服務に関する規定
- 教員給与規定
- 事務職員給与規定
- スクールバス運用細則